先生と呼ばないで【完】


とりあえず門の所にあるインターフォンを鳴らしてみると、女の人が出た。



「あの……隼人君の副担任の斉藤と申しますが…」



そう言うと、女の人は快く門を開けてくれた。



中から、5.60代の女性が歩いてくる。


お手伝いさんとかなのだろうか。



「突然すみませんっ…」



「いえ、私どももちょっと困っておりましたので…先生が来てくださって助かりました」



「え!?」



「隼人さん、最近毎晩のように夜遊びしてるみたいで…帰ってくるのは朝方とかなんです」



「よ、夜遊びですか!?体調が悪いんじゃ…」



「いえ違います、前までは車で毎朝無理やり学校へ連れて行ってたんですけどね、最近じゃ学校へ行く時間になると部屋に鍵を掛けてしまっていて…」




そんなに学校に来るのが嫌なの…!?


それって…私のせい…!?


心臓がドクドクなっていた。



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