先生と呼ばないで【完】


ホントに…学校をバカにしてる。


エライとこのぼっちゃんだかなんだか知らないけど、そーいう適当に生きてる人間って大っ嫌い。




翌日、私の仕事は八神隼人探しから始まった。



朝のSHRが終わり、担任の緑川先生に校内を探してきてほしいと言われたのだ。


なんで私が…と思ったけど、教頭に頼まれてるから仕方がない…か。


これも仕事のひとつ。


心の中でため息をついて、八神隼人の机を見てみると、学校には来てる形跡があった。


ただ、この広い校内でどうやって探せばいいのかがわからない。



とりあえず音楽室、会議室、体育館倉庫…居そうな場所を探したが見つからず。


最後に視聴覚室の前を通ったとき、誰もいないはずなのに、物音がした。




もしかして…ここ?



視聴覚室はカーテンが閉められてて、暗くなっている。
誰もいないはずなのにカーテンが閉められているのはおかしい。
鼓動が早くなっていくのを感じた。



問題児って、よくこういう所に女の子を連れ込んだりしてるのよね……


そしてそこに鉢合わせしちゃったりなんかして。


そんなマンガのワンシーンを頭の中で思い浮かべながら、そっとドアを開けた。



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