先生と呼ばないで【完】
「放課後に残って描いてたこと知ってたんですね」
京平が私の目を見つめた。
「・・・ああ。お前らが美術室に入っていく姿、何度も見たよ。まるで恋人同士みたいな雰囲気でな」
「私達はそんな関係じゃありませんっ、松原先生も八神君の絵を見れば絶対・・・」
「見たよアイツの絵」
・・・やっぱり!!
「もしかして破いたのって・・・」
「あいつの目にはあんな風に小春が映ってるのかと思ったらムカついたんだ」
「だからって破ることっ・・・!」
大声を出してしまい、遠くにいた先生たちがこちらを覗いてきたので、慌てて声のトーンを下げた。
「破るなんて・・・ひどすぎる」
「あんなバカげたことなんてやめろ。更正させるように言われてたのに、絵の手助けするなんておかしいだろ!?」