先生と呼ばないで【完】
「ま、まさか・・・」
「はっきりとした証拠もないし、私達もそんな事はないと信じたいんだがね?先生に一度どうなのか聞いておこうと思いまして」
膝の上に置いてある手が震えないように必死にこらえた。
校長先生の目が見れない。
「・・・事実ではありません。確かに昨日八神君と一緒にいましたが、多分それは見間違えだと思います」
こうなったら、嘘をつき通すしかない。
「見間違えだと!?」
教頭が強く突っ込んできた。
「・・・はい。私が階段で転びそうになったのを、八神君が助けてくれたんです・・・ただそれだけです」
「本当か!?」
「・・・はい・・・」
お願い、信じて・・・
「・・・その生徒の話によると、2人はその・・・恋人同士のような雰囲気だったと言っていたが」