人間狩り【編集中】
「あれって…高峰と、長崎!?」
体育館内まで聞こえてくる光太の声に、中にいるクラスメイトは反応する。また、外には出ないものの、身を乗り出して覗く者たちは、息を呑んで、その先の光景を見ていた。
高峰と長崎――美琴と亜梨沙の苗字を、光太は呼んだら、たちまち、そのふたりが撃たれた!というが事実が広がる。
一部のクラスメイトは、外には出ないものの、身を乗り出して覗き、息を潜めた。
一方、陽菜は、あさっての方向を、捉えていた。
「…あれは」
陽菜の瞳には、体育館内のギャラリーの、放送室に近い部分に向けられていて―――
「見てるの?」
茫然としながらも、“ソレ”に語り掛けた。
陽菜の視線の先には、何かが写っていたのだ。しかし、それはすぐに放送室の方へ、去って――消えてしまう。
しばらくすると、光太が千春を抱きかかえて体育館に入ってくる。
(ちぃ、気絶してるの…?)
「光太、どうしたの…?」
陽菜は光太を見上げて言った。
「あぁ、ちょっと待ってろ」
光太は平均台に千春を横たわらせると、陽菜の元へとやって来た。