人間狩り【編集中】
状況が呑み込めないまま、ゲームは無情にも進んでいく。
「私、思うんだけど…百合香ちゃんさ、羽村君みたいになっちゃいそうじゃない?」
「どういうことだ?」
光太は、千春の言いたいことが、なんとなく分かっていた。しかし、このゲームの行方を、自らは考えたくないという一心で、敢えて問う。
「お人好しな子じゃん…?だから、羽村君みたいに庇っちゃいそう…」
「わたしだって死にたくないわよ!なんであんた達の勝手な都合でハブられなきゃいけないの!?」
繭の怒号が体育館に響く。
「ハブられんのは、自分の性格の問題でしょ」
繭と仲が良かったひとりが、答える。
冷水を浴びせられたかのように、繭は目を見開いた。その反面、頬は、沸騰したように熱くなる。
(わたしのこと、そんな風に思ってたなんて!)
「意味わかんないっ!」
『余った人は、舞台に上がって下さい』
喧嘩の仲裁をするように、放送は流れた。どこかから、顛末を見ているのだろう。
「茂呂と榊原、早く行けよ。…どうせ、小日向のことだから羽村の時みたいに殺さないで犠牲になるだろ?」