時空を越えた先に君がいた。
「あとどれくらい歩けばいいわけ?」
私はネオの横を歩きながらたずねた
「もう少し奥まで行こうと思っている」
ネオはそう答えた
ネオの横顔は幼い子どものようだが
どこか男らしくて
正直いうと…
かっこいい…
それがちょっと悔しくも感じた
黄金色の髪がさらさらと
風になびくたびに少しドキッとした
「そーいえばさ、ネオって私の事君って呼ぶよね?」
「うんまぁー、そうだな」
「名前知ってるなら名前で呼んでもいいのに」
「僕が君をどう呼ぶかは僕の勝手だ」
ネオは目をそらして言った
「ふーん。まぁ、いいか」
私はそのままネオの横で歩き続けた
「それにしても、少しだけ表情とか口調とかが穏やかになったな」
ネオは横目で私を見ていた
「あっそ」
図星なのかもしれない
少しだけネオに
心を開いている気がしていた
それは自分でも自覚していた。