時空を越えた先に君がいた。



買い物もなんとか済ませ
屋敷に帰り着いた



……遅くなっちゃったな



私は恐る恐る屋敷に上がった



「別に遅いくらいで怒ったりしないよ」



「わ!びっくりした!!」


急にネオが隣の部屋から現れて驚いた



「すごい顔」



ネオは小馬鹿にしたように笑うと
また部屋に戻った



なによ、腹立つ


私は部屋の前を通る時に思いっきり
ネオ睨んで通った




ネオは相変わらず
大の字になってぼーっと天井を見つめていた





……ずっとあの状態でいたのかな?



ネオに対しての気持ちが苛立ちから
すこし心配へと変わった



「舞花さんお帰りなさい!」

ふと声がするを向くと
ヨルが奥の部屋から手招きしていた


「一応全部買ってきました!」

私は奥の部屋に着くやいなや
ヨルに頼まれた品物を台に並べた



「助かりましたありがとうございます!」


ヨルは優しく微笑んでいた




「ネオのことは心配いりませんよ」


「え?」



「カイとネオは昔からライバル的な存在なんです。
カイはあぁ見えて、鬼の階級が高い方で強いんですよ。
ネオはいつかカイを自分の手で倒すそう言ってるんですけど出会いも長く顔なじみになってしまってて……

いざ、戦うって時にお互い本気で戦えるのか心配ですけどね……

まぁ、今日みたいな言い争いはよくあるので
気にしなくて大丈夫ですよ」



ヨルは私にそう説明してくれた




この時私は


顔なじみかぁ、すこしの工夫ときっかけが
あれば人間と鬼は
分かり合えるんじゃないかな
そう思った


と同時にカイの後ろ姿が浮かんだ



この石……返さなきゃ。

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