【短編】ing
向かい合ったままだと杉谷君の顔が、表情がはっきりとわかる。
私は見たくなかった。
だから先生が来たのを良いことに、前を向かせようとした。
「…杉谷君、先生きたよ?」
私の言葉に、はっとしたのか、杉谷君の顔はもとの笑顔に戻った。
その笑顔は、いつものような自然な笑顔じゃなくて、造られたようだった。
彼はそのまま前を向いた。
先生が、今日1日の流れを話し始めた。
1日の流れの説明が終わると、時間が余ったのか、『先生の夏休み』が始まった。
みんな笑ったり、文句を言ったりふざけたりして、一瞬『受験』ってコトバを忘れた。
私は見たくなかった。
だから先生が来たのを良いことに、前を向かせようとした。
「…杉谷君、先生きたよ?」
私の言葉に、はっとしたのか、杉谷君の顔はもとの笑顔に戻った。
その笑顔は、いつものような自然な笑顔じゃなくて、造られたようだった。
彼はそのまま前を向いた。
先生が、今日1日の流れを話し始めた。
1日の流れの説明が終わると、時間が余ったのか、『先生の夏休み』が始まった。
みんな笑ったり、文句を言ったりふざけたりして、一瞬『受験』ってコトバを忘れた。