どんなに辛い時も君の側で
ガチャ
数分後家の玄関を開ける音がした。
藍が来たことがわかった。
だって藍しかこの部屋の合鍵は持っていないから
普通だったら藍を玄関まで迎えに行かないといけない。
そんなの当たり前だ
でも今の私にはそれをすることができない。
情けない、情けないけど
震えが止まらず立つことすら今の私には困難だった。
コンコン
「花、入るよ」
その言葉と一緒にドアが開く。
藍は私を見てゆっくり近づいて
私の前まで来るとしゃがんでにっこりと笑った。
そしてゆっくり口を動かした
「花、大丈夫だよ。」
そう言って私を抱きしめる
藍には過去のことは話していない
けれどいつも私がほしい言葉をくれる。