真っ直ぐ
「…で、どーするよ?」
センターも終わり、卒業までも僅か。
晃彦が推薦で受かっていたことを伝えたときだった。
相変わらずあいつは晃彦だけを見てて。
俺に望みは少しもなかった。
「どうって…別に。だって山崎くんは彩ちゃんがいるでしょ?」
川崎がそう言って、罪悪感で胸が詰まる。
「まぁ、あたしなりに頑張るからさ。ありがとね」
川崎はお礼を言って去る。
いくら想っても川崎は決して振り向かない。