異世界にお邪魔しますっ!?
私が言うと、セイシさんは微笑んでくれた。
…シキさんは嫌そうな顔をしたけれど。
きっと、私の事をまだ、敵だと思ってる。
だってさっきセイシさんが『奴等』なんて
言葉を発したから…私を敵だと思ったんだ。
この人逹は、何かから追われてる…
いや、逃げてる風にも見える。
…記憶がないのに、何でこんな事は
つらつらと頭に浮かぶの?
私は、どんな人だったんだろう…。
「とにかく今は急ぎましょう。
暗くなると危ないですから。シキ行きますよ」
私の腕を掴んでセイシさんは早々と
森の中を進んでいく。