最後の龍の華
無言でフードの中から
そいつの顔をみる
眼鏡をかけており
その 表情はみんなから穏やかな人
と 思われている...
らしい...
噂でそんなこと 言っていた気がする...
しかし...
私はそうは思わない...
今も そうだが...
薄気味の悪い 笑顔でヘラヘラ笑い 腹の底がよくわからなく...
それでいて よく喰えないやつだ...
それが 目の前にいるやつの 第一印象である...
あまりにも 無言だったのか...そいつは肯定と
受け取ったらしい...
「じゃあ 行こうか。」
とか 言いながら
教室を出ようとしているのだから...
このまま 席にずっといてやろうか!
と 思ったけど...
それも 許されないらしい...
ドアの前で こっちを見ているのだから...
目が...
「はやく!!来いよ!!」
って 言っているんだもんね...
もう これは行くしかないよね?
あまり 目立ちたくなかったのになぁ〜...
渋々、席から立ち上がり そいつの後をついていく...
周りのやつは 小さく
キャーキャー 言っている
あー...
目立ちたくないのに...
ばれないように ため息をついた。
私の平穏を壊さないでくれよな...
*