最後の龍の華





昔に決意したことを再度決意した後




今日は 撤退しようと立ち上がる













それを 見計らったかのように
頭の中に 響いてくる声














「(...いまだに 僕のことを探しているのかい?)」



クスクスといった感じで
響いたその声に



目を見開き
周りを見渡す













『(どこだ!? どこにいる!?)』






「(クスクス...君は頑張るねぇーまさか 生きていたとは思いもしなかったよ?















龍華さま...?)」









っ!!



いきなり言われた名前に 言葉が出ない






「(...黙っちゃって...どうしたの?
なになに? もう怖くなった?)」



『(...今...どこにいる...)』





声を低くし 質問を無視して
それだけ言う




「(怖い怖い...
でも 言わないよ?
それに また会えるしね...?






そのときに 会おうね?)」







そう言ったきり もう声は響いてこなかった








その場に 呆然とたち
そこからの記憶が あまりなく




気づいたら 自室のベットで朝を迎えていた





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