【短編】勿忘草−花に託す愛言葉−

「おはよう」



いつもより1オクターブ低い声に、深く長い溜息。


今日何回聞いたことやら。



って!!



あっ、私、またやらかした?

……やっばぁ。



「お、はよう……ございます」


「部屋入るか」



直ぐ様部屋に戻っていく隼人。


背中が怖いよぉ……。



冷たい夜風のせいなのか、怒っているかもしれない隼人の背中を見てなのか……。


私は体を震わせながら、隼人を追い掛けて部屋に戻った。



うぅぅぅ。


怖くて顔見れないよぉ。


さっき怒られたばっかりなのに。






< 12 / 48 >

この作品をシェア

pagetop