【短編】勿忘草−花に託す愛言葉−
気付いたら男性はいなくなっていた。
私は手渡された箱に種を入れて、花壇の中に戻した。
フフッ……、何で埋めてたんだろう?
自然と笑みが零れる。
私……
隼人にたくさんの言葉を
たくさんの想いを
もらっていたんだね。
口にはしなくても、至る所に隼人の愛が残っている。
忘れないよ隼人のこと。
忘れられるわけないでしょ!!
だから、私……
隼人のこと待たない!!
……待ってるのも悪くないよ?
私、追い掛けるから。
会いにいくから!!
待ってて、隼人!!
その時に伝えるね。