Rhapsody in Love 〜約束の場所〜



 絡み合うようなキスの間、みのりのカーディガンのボタンが石原によって外され、華奢な鎖骨を、その下のふくよかな胸を優しく撫でられる。
 石原の唇がみのりの耳を刺激し、顎から首へと唇を這わせ、自由になったみのりの唇からは、甘い吐息が漏れた。
 キャミソールの紐をずらして、石原の手が直接みのりの胸に触れ、みのりは体の中心が熱くなってくるのを感じた。


 それでも、一片の理性が現状を思い出させ、胸を愛撫する石原に声をかけた。


「……ここでするの?」


 石原はみのりの胸元から顔を上げて、息を吐いた。


「さすがに、ここじゃ無理だよなぁ……。」


 みのりは無言でうなづく。みのりの服を元に戻しながら、石原は再び言った。


「早く帰ろう。」


 それからの帰り道、石原は言葉少なに、無心になって車の運転をした。
 みのりのアパートの部屋に入り、鍵をかけた途端、石原はみのりの両肩を掴んで壁に押し付けた。息つく暇もなく激しく唇が重ねられると、みのりは手に持っていたバッグを足元に落とした。

 キスをしながらお互いの服を脱がせ合い、居間のカーペットに倒れ込む。


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