Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
「それで?当の君たちは、好きな人はいないの?」
遼太郎の話題は心が騒ぐので、みのりは話をまた二人に振った。
「あーん。またそれー?」
「だからー、いないって言ってるじゃん。」
「じゃあ、好みのタイプは?これだったら、いいでしょう?授業中、私の彼氏だの縁談だの、いろいろネタにしてたんだから、そのくらい教えてくれてもいいじゃないの。」
「うーん、そうねー…」
二人はこの後、理想の男性について話に花を咲かせた。
この二人は若いけれども、しっかり人間を観察していて、非現実な恋を夢見る少女ではなかった。
それでも、みのりは人生の先輩として、少しなりとも恋愛の経験も生かして、いろいろと意見を求められた。
こういう話をするときは、あまり年齢の差を感じることなく、ただ楽しいと感じるみのりだった。