Rhapsody in Love 〜約束の場所〜



「ああっ!?私のカフェラテ!飲んじゃったの?まだ、ちょっとしか飲んでなかったのに!!」


 みのりは中身がなくなってしまったことにショックを受けていたようだったが、遼太郎は別のことににショックを受けていた。


「それに、誰が先生の席に座ってるの!」

「いてててて…」


 みのりは二俣の両頬を、両手の指で掴んで引っ張った。


「先生…、これ、これ!」


 二俣は苦し紛れにトーナメント表を差し出すと、みのりはそれを受け取った。


「ちょっとコピーを取るから待ってて。」


と、足早にコピー機に迎い、すぐに1枚コピーして戻ってきた。


「ありがとう。これで私も、予定が組めるわ。よほどのことがない限り、全部応援に行くからね!」

「全部?」


 驚いて、二俣が確認する。


「そう全部行けるでしょ?だって、都留山高校とは決勝戦まで当たらないもの。決勝戦は芝のグラウンドの県営ラグビー場でやるんだから、絶対そこまで行かなきゃ。そして、できたら、花園まで連れて行ってほしいけどね!」



< 288 / 743 >

この作品をシェア

pagetop