Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
ラグビーをプレーする者にとって、この言葉は心の支えにもなり、絶対的な意味があるのだろう。
みのりはそれを聞いて面白そうに鼻で息を抜くと、
「さて、私は今からその考査でも作るとしますか。」
と、激励の笑みを残しながら、職員室へと足を向けた。
みのりが背を向けた途端、二俣は衛藤にハッパをかけた。
「エトちゃん!頼むよー!!頑張って、80点取ってくれよー。」
「ええぇ~…、俺、自信ねーなぁ~…。」
衛藤は頭を抱える。二俣はそんな衛藤の肩を揺すぶった。
「お前、焼肉食いたくねーのかよー。みのりちゃんが奢ってくれるんだぜ。きっと美味しいぜ~。…そうだよ、みのりちゃんが言うように、ここは協力しないと。遼ちゃん!頼むよ!!エトちゃん特訓してやってくれよ。ついでに、俺も。」
「……俺、あんまり気が進まねーな。…なんか、仲松先生にたかるみたいで…。」
遼太郎がぽつりとつぶやくと、二俣は今度は遼太郎と無理やり肩を組んだ。
「なんだよ!遼ちゃん。みのりちゃんとの個別指導がなくなって、さぞかし遼ちゃんが寂しい思いをしてると思ってさ。何とかみのりちゃんと親密になれることはないかと、俺が色々考えてるのによー。」