Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
「見てはいけない!」と思いながらも、遼太郎の両目はそれに釘付けになった。
みのりが苦しんでいる状況など関係なく、反射的に体が反応してしまう。その反応に気がついて、遼太郎は恥ずかしさのあまり顔にも血が上った。
以前は、みのりとのちょっとしたことで反応していたけれども、今は随分コントロールできるようになっていた。
しかし、目の前のこのみのりの姿には、なすすべもない。
同時に、自分の中に沸き上がってくる「触れてみたい」という欲求を、遼太郎はあらんかぎりの理性をかき集めて押さえ込んだ。
きっとひと度触れてしまえば、それだけで終われない。自分は自分でも制御不能の獣になってしまうだろう。
遼太郎は布団を掴んで、みのりの体の上に掛けた。この悩ましい姿を、早く隠してしまわなくてはいけない。
このままこの綺麗な体を眺めていたら、みのりに襲いかかって欲望を満たしてもらうしかなくなる。
「う…ん。…暑い。」
しかし、そんな遼太郎の苦悩を知らないみのりは、布団を拒否し再び剥ぎ取ろうとする。きっと今自分がどんな姿をしているのか、自覚していないのであろう。