Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
そして、みのりの身を脱ぎ捨てられた服たちの上に横たえるとその上に覆いかぶさり、キスをし、首筋に肩に唇を這わせる。みのりも、胸を愛撫する遼太郎の筋肉が波打つ背中に指を這わせ、その行為に応えた。
しかし、遼太郎の手がスカートのホックに向かったとき、みのりはハッと我に返った。
――ダメよ!ここで最後まで行っちゃ…!学校でこんなこと…!!
みのりは、恍惚として閉じられていた目をこじ開け、遼太郎を押し退けるように反射的に起き上がった。
起き上がった瞬間……、遼太郎は消えていた。
教室ではない薄暗い部屋の中で、みのりは一人で息を荒げて拳を握っていた。脱がされたはずの服もちゃんと着ていて、しかもそれはパジャマだった。
……そして、今自分が起き上っている場所は、布団の上だ。
「あぁ~…。夢……。」
みのりは布団の中にある両膝を立てて、膝の上に力なく額を付けた。動悸は収まるどころではなく、呼吸もまだ乱れている。
しばらくそのまま身動きするのもままならず、動揺が鎮まるのを待った。