地上182センチメートルを、キミと。








「じゃあ、試しにしてみる??」






何言ってんだ、大志。






チャラ男か、アイツ。









「……………………………うん」








小春が小さく頷いた。






え?? 『うん』って言った?? 今。








「………………………え??」







まさかの返事に驚く大志。






大志もきっと、冗談で言っただろうから、軽く受け流されるものだと思っていたのだろう。







「………………………だってワタシ、一生彼氏出来ないカモしれない。 だから、大志くんが嫌じゃなかったら…………………」







思いつめた様に話す小春。






小春にとって、『未体験』である事は切実な問題だった。
< 106 / 137 >

この作品をシェア

pagetop