地上182センチメートルを、キミと。
「・・・・・・・すいません。 背中、異常に広くて。 1枚で平気です。 ありがとうございました」
きっと普通の女の子だったら、1枚で充分足りていただろう。
やっぱりワタシは、女の子なんかじゃないんだ。
Tシャツを下ろして立ち上がると
「冷えピタ貼ります??」
ベッドのカーテンが開き
それはそれは小さな男の子が、顎に冷えピタを貼り付けてこっちに来た。
「・・・・・・・デカッッ」「・・・・・・・ちっさ」
そして、お互いから漏れる、素直な感想。
「小柄なだけです。 まだ1年なんで、これから全然伸びますから!!」
男の子が、背伸びをしながらワタシを軽く睨んだ。
「ワタシだって大柄なだけです。 もう3年だから、これ以上伸びないように祈ってますから!!」
男の子のマネをして言い返すと、男の子が『ふふッ』と可愛く笑った。
つられてこっちも笑ってしまう。