地上182センチメートルを、キミと。






「・・・・・・ねぇ、小春ちゃんって勉強得意??」





大志くんが、何故か鞄から数学の教科書を取り出した。





・・・・・・・教えてって事かな。





「数学なら、オレが教えてやろっか??」





香川くんが、大志くんの持っていた教科書をパラパラめくった。





・・・・・・・そういえば、繭が『比呂は数学が超得意』と言っていたような・・・・。





「香川さんて、数学得意なんスか??」





大志くんが香川くんを見上げると





「学年1位なので」





香川くんが、物凄いしたり顔で『ふふん』と鼻を鳴らした。





「小春ちゃんは??」





この流れで聞いてくるなよ、大志くん。





ワタシだってそこそこ成績良い方なのに、霞むやんけ。





「・・・・・・・・5位」





「スッゴ。 え?? 他は?? 英語は?? 化学は??」






何を興奮しているのか、ワタシ腕をブンブン揺する大志くん。






・・・・・・・ワタシ、ぶつけたの背中だけじゃないんですけど。






何気腕も痛いんですけど。
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