地上182センチメートルを、キミと。






「・・・・・・・ワタシは、香川くんが繭を好きになった理由、分かる気がするけどな」






さっきまで相槌を打つだけだった小春が話し出した。






「・・・・・・・え??」






小春に視線を向けると、小春がにっこり笑った。






「繭、外見も勿論可愛いけど、好きな食べ物も好きな洋服も、全部可愛いもん。 女の子女の子してて。 何やっても可愛い。 ドコから見ても、どの角度からでも可愛くて。 何もかもが可愛くて。 ・・・・・・・ワタシさ、自分に無いものを全部持ってる繭が羨ましくて・・・・・・・繭を見ながら『ワタシが繭だったら・・・・・・』って妄想しながら楽しんでる事ある」







「危なッッ!! 淋しッッ!! 怖ッッ!! ・・・・・・この話、誰かにした??」






小春の突然の変態発言に、大志が軽く引いている。






「イヤ、してない」






「ヨカッタ。 他の人には絶対しない方がいいよ。 キモがられるから。 ・・・・・・・・とか言いながら、オレも小春ちゃんの気持ち分かるわ。 ・・・・・・・オレも『もしオレが香川さんだったら・・・・・』って妄想してニヤニヤした事あるし」







ここにも1人変態がいた。






大志の言った事は、嬉しいけれどやっぱりほんのりキモイ。
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