地上182センチメートルを、キミと。
横たわる巨人。
---------ある日の3限終了後。
次の授業の教科書を机から出していると
「比呂、チョコあげる」
ワタシの背後で、繭が香川くんにチョコを手渡していた。
今日もラブラブで羨ましい。
「小春も食べる??」
繭がワタシの背中を『ツンツン』と押した。
小腹空いてたから有難い。
「うん、アリガトウ」
遠慮なくチョコをもらい、口の中に放り込む。
甘くておいしい。
口の中でチョコを転がしていると、繭だけチョコを食べていない事に気付く。
「・・・・・・・繭、食べないの??」
てゆーかワタシ、繭の分食べちゃったとか?!
自分が食べようと思ってたの、親切にもワタシにくれちゃったとか??
ワタシ、そんなにお腹空かせてそうに見えてたの??
「・・・・・・・・最近太っちゃって。 ・・・・・・大台に乗りそうなの」
繭が困った様に笑った。
・・・・・・・・ヨカッタ。 ワタシが悪いワケではないらしい。
・・・・・・・・でも、全然太ってないのに。 繭、痩せてるのにな。
「大台って??」
香川くんもまた『ドコも太ってないじゃん』と言いながら繭に尋ねる。