どんなことも二人で乗り越えて
『何それっ、私ヤクザじゃん!すごい夢見たんだね』
「何か悪いな、お前のことかなり誤解してたみたいで」
『いや、仕方ないんじゃない?私目付き悪いしケンカっ早いし』
「まあ、俺よりかマシでしょ?」
俺がずっと前からコンプレックスだったことを話そうとするが、
『ああ、ね。相変わらず女興味ないよね』
と、オチだけ先に言われてしまった
「そこまでぐっさり言うなって…」
『ごめんって、じゃあ…私もう帰っていいかな?これから用事があって』
遥香はケータイのディスプレイを見てそう言う、時刻は十時半くらいだ
「こんな時間から?」
また少し胸騒ぎがした
『うん!溜めてた録画の一気視聴!』
「ああ…そうっすか」
そういやこいつ中1の時からドラマとか映画とか大好きだったよな…
『うん!じゃあまた明日』
「お、おう。また明日な」
俺は半ば呆れながら手を振って別れた

この時俺が気付いていれば良かったんだ…遥香の悲しい無理矢理作った笑顔に…
俺は暢気に歩きながら家に帰った
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