私の話を聞け!!


今日は早川君と日直当番で、放課後二人で一つの机を挟んで向かい合い、日直日誌をまとめていた。


早川君は私が必死でまとめているというのに、ぼうっと窓の外を眺めたり私の顔をじっと見ていたりする。



正直かなり作業し辛い。


視線に耐えられなくなった私は
ついに顔を上げて口を開いた。


「早川く「付き合ってくれる?」


 っ違う!」



それじゃない!


早川君は口を尖らせた。
無愛想だと思ってたけど、
最近意識して見るようになってから
意外と表情豊かなことに気がついた。


「なーんだ。
 で、返事はいつくれるの」

「…なんで私?」


ずっと気になっていた事を尋ねてみる。
早川君なら他にも私なんかよりずっと
可愛い子がいるはずだ。



「綾瀬さんが好きだから」


「っ、そ…」



そうじゃなくて、という言葉が
出てこない。

早川君は見計らったかのように
身を乗り出した。

一つの机の間は近くて、早川君の顔がすぐ目の前に。


自分の顔が熱くなっていくのがすぐに分かった。

死にたい。


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