私の話を聞け!!

「綾瀬さんさ、俺が遊んでるやつとか思ってるでしょ」

「…ちょっと思ってる」


ここは正直に自白する。
こんなに女子に好かれそうな早川君は
きっと私のこともお遊びとしてからかっているだけなのだろう。


「でも俺彼女できたことないよ」

「えっ」


嘘だ、と言うと早川君は本当だと言った。
疑わしいので睨みつけてみたが、早川君はいつもの無表情で私を見返してきた。



しばらく見つめ合って、
私から目を逸らす。


負けた。
イケメンは卑怯だ。


「だから綾瀬さんの事、本当に好きだよ」

「…どういうとこが?」



試しになんとなく尋ねてみた。




「綾瀬さんの好きな所?
 んー…





 いろんな奴に優しい
 反応がおもしろい
 可愛いもの好き
 真面目でいつも真剣に授業受けてる
 笑顔がかわい


「ごめん止めて!私が悪かったから!!」


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