レインストーム
『古屋って後藤と仲良かったっけ?』
『あーエロ本貸し借りする仲らしいよ』
『なにそれーっ!ってか古屋ってけっこうカッコいいよね。裏番長って感じでみんな一目置いてるし』
一瞬空気が変わったけど、再び女子達の声のトーンが下がる。
『なに勝手に話し聞いてんだよっ。バイ菌』
バシッと机の物を床に落とされて、お気に入りだったキャラクターのシャーペンが壊れた。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐だったら言ってみれば?
古屋の言葉がこだまする。
言ったって何も変わらない。言ったってこの日常がもっと悪化するだけ。
『お前が弁償しろ』
私は壊れたシャーペンを女子達に差し出した。
悪化したら全部古屋のせいにしてやる。