レインストーム
『二度と逆らえないように痛い思いさせた方がいいんじゃない?』
一人の女子の言葉で私はいきなり髪の毛を掴まれた。肩まで伸びた髪は掴むのには十分な長さ。
上へ引っ張られてるせいか頭皮がギシギシと音を鳴らして痛んだ。
『つーか燃やしちゃう?』
ボッと付いたライターからは熱い炎。それはだんだん近づいて私の前髪が一気に焦げ臭くなった。
『や、やめて』
さすがに恐怖を感じて私は逃げるようにライターを手で払いのける。
なにこいつら。絶対頭おかしいよ。
普通ここまでする?正気じゃない。
『逃げんなよ。お前が口答えするからこんな事になってんだろ』
『そーだ、そーだ。いつもみたいに大人しくしてればうちらだってそんなにヒドイ事はやらないよ?』
ゲラゲラと笑う顔が悪魔に見える。
守らなきゃ、自分を守らなくちゃ。
でもどうやって?
味方は一人もいない。みんな私を傷つけて楽しんでるクズみたいな奴ばかり。