レインストーム
『お前の体見ても色気のひとつも感じねぇな。俺女好きなんだけど全然興奮しないわ』
『は?なに言ってんの?気持ち悪い』
私は制服を戻した。こっちだって古屋は願い下げ。腰パンし過ぎてパンツ見えてるし不良だしなにひとつ話が噛み合わない。
『でっ?ちゃんと勝ったんだろうな』
『何を見て言ってんの?どう見ても負けたって分かるでしょ。こっちは意識失って寝てたっつーの』
『あ?勝つまでやれよ。それとも負けたまま逃げる訳?』
やっぱり話が噛み合わない。
これは不良同士の喧嘩じゃない。拳で勝ったら舎弟につくとか仲間になるとかそんなのは古い漫画の話
それに‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐。
『一人で勝てる訳ないじゃん』
『なんで。俺なんて10対1でフルボッコにした事あるけど』
『あんたと一緒にしないで』
すると古屋は私の話に飽きたのか再び寝そべって目をつぶり始めた。
『いじめも喧嘩も一緒だろ。あいつらに優劣つけたいなら勝て。それでお前の方が強いって認めさせてみろよ』
『………』
もうこいつの話なんか聞くもんか。
私は確かにいじめられてるけど、ちゃんと我慢出来てたしそれは耐えられる範囲だった。
それなのに古屋に関わってから良い事なんてひとつもない。