恋の気持ち
絶対、今の私の顔はすっごい間抜けだろう








でも、見た目爽やか超イケメンからあんな暴言が出るなんて…








意外過ぎて何も言えない…












私の思考回路がこんがらがっていた間に暴言生徒会長の話は終わったようだ










…はっきり言って何も聞いてなかった








てか、頭が通常に作動?していなかった






1つ分かったのは、会長の声はマイク越しだけど…






なんか少し低くて色っぽい声だった










会長がお辞儀をすると、また会場から悲鳴じみたモノが上がった









……1年以外の2、3年生の先輩たちから









1年のほうを見るとみんなポケーーーっとしていた








何かみんな、私と同じ反応で少し安心した









すると、いきなり校長が私に話しかけてきた









「七瀬さん、会長のいるステージに立ってください」












あっ…忘れてた…!











この学園は大きな私立高校で入学式には必ずメディアがたくさん来る










だから先輩後輩の仲が良いことをアピールするために、新入生代表と生徒会長が全生徒とメディアの前で握手することが決まりらしいのだ…と説明されていた気がした












ビックリしすぎてて、ふつーそんな事覚えてるわけないじゃない!












少しは不満もあるが、慌ててステージへと上がった










ステージを見渡すと…ステージの真ん中にあの生徒会長が立っていた








やっぱしカッコイイ…なんて思いながら会長のもとへと歩み寄る











すると、すぐに生徒会長が手を差し伸べてきた










また、フッとあの柑橘系のにおいがした














やっぱ、さっきすれ違ったのはこの人だ…








近くで見ると、ステージの明かりに照らされていて、とても顔立ちがはっきりとし、カッコいいのがすごーく良く分かる










私もおそるおそる手をだし握手をした










…手、大きいな











そう思うながらも、校長先生にだっけ?言われた言葉を思い出した…








確か、ホントはここで満面の笑みを作れと言われている









そのことを思い出し慌てて笑顔を作り、会長と同じように記者さんの席の方に目線を合わせる












一生懸命に笑顔を貼りつける







……なんでこんなことをしないといけないんだろう








疑問に思いながらもただ時間が過ぎるのを待つ










「「「おおぉぉぉ」」」「「「きゃぁぁぁぁ」」」












…なぜかこの時、男子と女子の歓声が体育館に響いたのだった
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