出会い系ランニング
そんな話をしていた翌日、俺はランニングしていてまた彼女に出会った。
走っていた俺は、コンビニの影でいわゆるウンコ座りをしていた彼女に気が付いた時には通り過ぎていた。
あっ、彼女だ、彼女だった!
これはランニングする人みんなに言いたいけれど、走ってる最中に別のドキドキが加わると、死にそうになるから気をつけて欲しい。
いやマジ死ぬかと思うくらい、心臓破れそうに鼓動が早くて、息苦しくて、急に頭痛までして、俺は走るのを辞めて立ち止まり、膝に手をついた。
汗がドッと吹き出して、息が荒い。
俺は立ち止まった時点でもう覚悟を決めて、戻って彼女に話しかけようと決めていたけれど、このまま汗だくでハァハァ言いながら話しかけたら絶対引かれる。
彼女がもう居なかったらどうしよう、という思いと、汗だくで会う訳には行かない、という狭間で焦りながら、俺は服の腹をつまんでパタパタさせて息を整えた。
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