出会い系ランニング
「俺、何がショックだったって、暴力とか虐待なんてテレビの中の事みたいに思ってたから、こんな近くで彼女がそういう目にあってるかもしれないなんて、信じられないよ」
「‥そうだな」
「俺、どうすればいいんだろう?」
例えば警察に通報したら、どうなるんだろう。
身近じゃなさ過ぎて全然わからないや。
自分の家では無縁で、想像した事さえなかったけれど、これって恵まれてる事だったんだって初めて思った。
「俺もわからないけど、ケンちゃんの出来る事だけすればいいんじゃないの。それで手に負えなかったらまた一緒に考えてやるし」
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