出会い系ランニング
「なんか書く物ある?」
「あるよ」
聞かれてA4のコピー用紙を机の引き出しから出した。
「これ使っていい?」
ペン立ての中から鉛筆を取る。
「なんでも、好きなの使っていいよ」
エミはペン立ての中をカチャカチャ動かして見て、鉛筆ばかり数本出した。
俺は鉛筆なんて最近めっきり使ってないから、古くさいキャラクター物まであって気恥ずかしかった。
そんな言い訳をしようかと思ったけれど、エミが集中して描き出したので黙って見ていた。
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