出会い系ランニング
智はふかしてたタバコを灰皿に押し付けて、新たなタバコに火をつけた。
「ごめーん、この通り」
俺は手を合わせて智を拝んでみせたけれど、智は冷たい目線をチラリと寄越して
「そうやって親友より彼女の方が良くなっちまうんだろ」
って言った。
あちゃー、完全に怒ってる。
「本当ゴメン、ちゃんと考えるからっ」
俺と智はお互いの誕生日に何か物をプレゼントするんじゃなくて、この1年間また頑張れるような言葉を考えて贈ろうって事になっていた。まぁ、智が考えついたんだけどね。
プレゼント何がいい?って毎年聞く俺に、物じゃなくていいから何か述べてって高校の時に言われてから、もう5年目になる。
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