ヴァージン=ロード
「ちょっと、レア、見てないで止めて!」
「ふふふ」
「あー、すまねぇ、うっかり本音が出たわ」
リキはリキで挑発をするし、栞がさらにヒートアップする。
「もー、いい加減にしてよーっ」
私は諦めて、苦笑しながら席に着いた。
「あ、おい、こら」
良一人では支えきれず、栞がリキを殴った。
「あははは、ほんと、もう……」
仲間達と馬鹿笑いして、こうして楽しんでいる時間がとても楽しい。同じ熱を共有できる仲間と一緒にいられるこの時間が、羽宮伊咲ではなくISAKIでいるこの時間が、私にとってとても大事な時間だった。