ヴァージン=ロード
弾ける種
Bursting Seed
白木さんの作品集の作成は、打ち合わせから始まった。FlowerGardenの会議室に、翠さんと私、そして白木さんが集まっている。
「じゃあ、始めましょうか」
翠さんの言葉に、私はさっと右手を挙げた。
「はい、ISAKI」
「お話を受けた後でなんなんですが、ずっと疑問に思っていたので、訊かせてください。白木さんはどうしてご自分の作品にモデルを使おうとお考えになったんですか?」
私は白木さんに向き直って訊ねた。私の質問に、白木さんが微笑んだ。
「ISAKIさんは、僕の作品を見てどう思いましたか?」
「え、とっても素敵だと思いました」
白木さんのデザインした部屋は芸術品のようで、とても綺麗で素敵だった。
「でも、部屋って、建物って、人のためのものなんです」
「え?」
白木さんは写真を見て、ちょっとだけ困ったような顔をする。
「とても素敵に撮ってくださっているんですけど、生活感がないと思いませんか?」
言われて、考える。
確かに写真から受ける印象は芸術的な美しさで、そこに人が住んでいるのかと、温かみを感じるかと訊かれると、否と答えるだろう。どちらかというと、冷たい印象を受けるのだ。
「じゃあ、始めましょうか」
翠さんの言葉に、私はさっと右手を挙げた。
「はい、ISAKI」
「お話を受けた後でなんなんですが、ずっと疑問に思っていたので、訊かせてください。白木さんはどうしてご自分の作品にモデルを使おうとお考えになったんですか?」
私は白木さんに向き直って訊ねた。私の質問に、白木さんが微笑んだ。
「ISAKIさんは、僕の作品を見てどう思いましたか?」
「え、とっても素敵だと思いました」
白木さんのデザインした部屋は芸術品のようで、とても綺麗で素敵だった。
「でも、部屋って、建物って、人のためのものなんです」
「え?」
白木さんは写真を見て、ちょっとだけ困ったような顔をする。
「とても素敵に撮ってくださっているんですけど、生活感がないと思いませんか?」
言われて、考える。
確かに写真から受ける印象は芸術的な美しさで、そこに人が住んでいるのかと、温かみを感じるかと訊かれると、否と答えるだろう。どちらかというと、冷たい印象を受けるのだ。