RealGameー恐怖は終わらないー
どんどん先に行く怜央追いつこうと、必死で走る。


「怜央!!」


雨は一気に強くなりあたしの声をかき消した。


怜央は振り向かない。


怜央を追って角を曲がろうとしたとき、雨でぬかるんだ土に足をとられた。


「あっ……!」


バランスを崩し、そのまま膝と手を付いてこけてしまい、膝をすりむいた。


「痛……」


膝からにじみ出てくる血が、雨によって流れていく。
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