RealGameー恐怖は終わらないー
説明するあたしの頭に、怜央は同じキャラクターが印刷されたタオルを置いた。


あたしが雨の中さまよっていると思い、用意してくれていたみたいだ。


「バカだろ、お前」


「え?」


「なんで非常口から出てこなかったんよ」


そう言う怜央は鋭い目をしてこちらを見ている。


本当に、怒っているみたいだ。


非常口から出ようかと、あたしだって何度も考えた。


緑色に光る看板を何度も何度も確認した。
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