RealGameー恐怖は終わらないー
☆☆☆

「お母さん、ちょっと出かけてくるね」


服を着替えてリビングへ入ると「体は大丈夫なの?」と、お母さんが聞いてきた。


「うん。大丈夫」


もうすっかり熱はさがっているという事を伝えると、ホッとしたように表情を緩めた。


「じゃぁ……」


『行ってくるね』と言いかけた言葉を飲み込み、あたしはテレビ画面に釘付けになった。


ヘリコプターが空から街を撮影している映像だった。


その街はついさっきあたしと和花が地図で見ていた場所で、つまり学校のすぐ近くだったのだ。
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