RealGameー恐怖は終わらないー
感染してしまって生きる気力を失っているのかもしれない。


あたしは、和花の血走った目を見つめた。


さっきまで健康的で輝いていた目は、今は黒く濁り充血している。


「なんでって……それはこっちのセリフよ!」


「え……?」


「なんであんなゲームを始めたのよ。


ココアが死んだのだって、火事で赤ん坊が死んだのだって、ナイフで刺されて死んだのだって、この院内感染だって……。


全部あんたのせいじゃない!!」


途中からボトボトと口から血を落としながら、和花は叫んだ。


あたしは左右に首を振りながらジリジリと後退する。
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