RealGameー恐怖は終わらないー
帰ってくるのは見慣れた家。


でも、そこへ一歩足を踏み入れた瞬間、すさまじい嫌悪感があたしの体を覆い尽くした。


肌と言う肌すべての毛穴が開き、ゾクゾクと背筋に無数の虫が走る。


階段から落下し、血を流す【悪魔】の姿が鮮明に思い出された。


「うっ……」


その瞬間、強烈な吐き気がしてあたしはトイレへと走った。


便器に顔を突っ込み、胃の中のものを全部吐き出す。


そんなあたしの背中を、お母さんが優しくさすってくれていた。
< 242 / 525 >

この作品をシェア

pagetop