RealGameー恐怖は終わらないー
あたしはこげ茶色のその大きなアンティークの棚を、通路を塞ぐようにして横倒しにした。


中に飾ってあった香水が音を立てて割れ、周囲に匂いを放った。


男が倒れた食器棚の向こうで騒ぎ、その後ろには炎が追ってきている。


あたしはそれらから目をそむけ、「行くよ」と、再び走りだしたのだった。

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