RealGameー恐怖は終わらないー
あたしは『温泉のバス旅行が当たったのよ。ペアで』と、言っていたお母さんを思い出していた。


携帯電話を握りしめたまま、思わずその場に膝をついた。


「……卑怯よ……」


声が震える。


登録画面の大切なものランキングに両親は入っている。


それなのに、ここでゲームのターゲットになるなんて……!


このレベル7を失敗すれば怜央と両親を同時に亡くすことになるんだ。


「卑怯者!!」


あたしはギリギリと歯を噛みしめ、ゲームに深くかかわっている【アイツ】を思い浮かべていた。
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