RealGameー恐怖は終わらないー
☆☆☆

ろくに理由も話さずに両親が向かっている温泉まで連れて行ってほしいと言ったあたしに、颯真お兄ちゃんは快く車を出してくれた。


やっぱり自分も温泉に行きたくなったんだろうと、勝手に解釈してくれたみたいだ。


颯真お兄ちゃんの車に揺られながら、あたしはゲームに出てきた地図はどこ辺りだろうかと考えた。


「ねぇ、温泉に着くまでに山道を通るわよね?」


「あぁ。山の上の温泉街だからな」


「その山道ではゆっくり車を走らせてほしいの」
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