RealGameー恐怖は終わらないー
車が山の中腹辺りまでさしかかった時だった。


道べりに続いていたガードレールの切れ目が見えた。


その切れ目は大きく、近づいて行くにつれて途切れているのではなく、何か大きな力が加わったことで崖側へ曲がってしまっているのだということがわかった。


「車を止めて!!」


咄嗟にそう叫び、あたしは颯真お兄ちゃんのハンドルを握る手を取った。


「うわっ!?」


ハンドル操作を失った車は右へ左で蛇行しながら、停車した。


「危ないだろ!!」

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