RealGameー恐怖は終わらないー
「いや、俺が行く」


そう言ってあたしの腕を掴む颯真お兄ちゃん。


でも、あたしは上から颯真お兄ちゃんと両親を引っ張り上げる力はない。


ここに残ってもらったほうがいい。


「お父さんとお母さんは、あたしが助け出す」


あたしはそう言い、制止する颯真お兄ちゃんを振り切って崖の下へと下りて行ったのだった。
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